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あらすじは、以下です。

Walter Mittyは弱々しい人間で、幼い頃に父を亡くし、母と妹を養うために雑誌Lifeのネガフィルム担当を永年やっています。 白昼夢をみる癖があり、その内容は普段の生活で叶わない、強い自分についての幻想です。 Life誌がオンラインになると同時に彼は解雇の危機にさらされます。 それと同時に伝説のカメラマン、Sean O'Connellから最終号の表紙を飾る写真のネガが送られてきます。

 

しかし、そこには該当のネガがありません。 自尊心を破壊されるような毎日の中、彼はSean O'Connellを見つけ出してネガを突きとめる旅に出る決心をします。 ここからは白昼夢か現実かはわかりませんが、それは大変な冒険です。 グリーンランドで酔っぱらいが操縦するヘリコプターに乗ったり、大海に飛び込みサメと戦ったり、アイスランドで火山の爆発に遭遇したり。 そして最後にWalterは最終号の表紙の写真が何であったか見つけます。

この冒険の過程で、Walter Mittyは強くなっていきます。 上司に対して物申せたり、彼女に告白できたり。 Sean O'Connellは、Walter Mittyにとって強い自分を象徴しています。 Sean O'Connellは周囲の評価や固定観念に左右されず、自分の求めるものを追いかけていける強さを持っています。

 

そもそも実在するかわからないSean O'Connellを探す旅は、Walter Mittyが自分自身を探す旅です。 つまり、この旅に出ると決意した時点で、それまでの自己主張のない他者のために覇気のない人生を送っていたWalter Mittyが自分の殻を破ろうとしたことになります。

Camera

自尊心が低かったWalter Mittyは、勇気を振り絞って行動を起こすことで自尊心を蘇らせます。 それまではそんな危険な冒険をできなかった彼が行動を起こしたのです。 その危険だらけの冒険の中で彼は、自分がスケートボードの名手であることも思い出します。 これらの勇気ある経験が、成功経験となり彼の自尊心に多大に貢献するのです。 自尊心のために勇気と行動が必要なことがわかります。

それは自分探しであり、人生の意義をも見つける旅でした。

Walter Mittyはついに、ヒマラヤでまれなSnow leopard (雪豹) を撮影しようとするSean O'Connellを見つけ出します。 Sean Penn演ずる一匹狼のSean O'Connellは、しかしそのSnow leopard登場の瞬間を撮影せず言います。 “Sometimes I don't (take a picture of the subject). If I like a moment, for me, personally, I don't like to have the distraction of the camera. I just want to STAY IN IT. (聞き返すWalterに) Yeah. Right there. Right here”.

そして最終号の表紙に彼は自分自身を発見します (詳細は映画をご覧下さい)。 それはSean O'Connellが人生の “Quintessence (真髄) ” を捉えたと言ったシーンでした。

自分自身を知るということ、そのまま受入れるということが、自尊心にとって大事なことをあらためて痛感します。

Ben Stiller監督・主演のこの映画の力を借りて、第9回 「自分のことが嫌いな人へ ~自尊心について~」 の話の続きとさせていただきます。

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