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「東洋化グローバライゼーション」

TEDトーク(How Mindfulness Transforms Us | Jo Pang | TEDxGatewayArchSalon)から、マインドフルネスは我々をどうやって変えるのか、というテーマです。演者は、自身が女性から男性へジェンダー(性別)をトランスフォーム(転換)した人です。

8分39秒にある図に示されたように、人間をいくつかのレイヤーからなる存在と捉えています。外の層から、仕事・家族など対外的なもの、性格・感情・考え、そして叡智・価値観・目的。一番核となる中心部には、安らぎ・慈悲の心・喜びがあります。マインドフルネスを実践することにより、外側から内へ向かっての発見があり、そして内から外へ各層が変わっていく。

この例えは、頷ける部分が多々あります。言ってみれば我々は、複数の層を使って鎧のように自分たちを固めています。そして一番奥にある良質なものはなかなか姿を見せてくれません。しかし、マインドフルネスを通して、そこへのアクセスが容易になります。そして内から本質的な変化が遂げやすくなる。頭の中に浮かんでくる雑多な考えや、日々の出来事やストレスは、自分自身とは何かを発見することを阻み、自分本来が持つ良心や求めてやまない境地への到達を難しくしているのです。

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TIME誌の特別号は、「The New Mindfulness」というタイトルです。

アメリカではマインドフルネスは広く普及しすぎたために、次の段階に来ているというものです。太極拳やヨガなど東洋オリジナルとされるものの欧米への浸透にも目を見張るものがあります。背景には、これまでつかみどころのなかったこのような領域が、科学的根拠を持ってきていることが挙げられます。NIH (アメリカ国立衛生研究所)に よる科学論文サイトでは、マインドフルネス関連論文数の著増がみられます。

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中国をはじめとするこれら領域のご本家である東洋の研究者が、科学的研究を行い、それを国際科学雑誌で報告してきています。中国とマインドフルネスで検索すると、最近の5年間に論文数は、その前の5年間の5倍以上です。

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科学に国境なし。このようなグローバリゼーションの背景が、東洋発の様々な優れたそして歴史のある価値を普及させていっているのです。

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